来年の通常国会は安全保障が焦点に

臨時国会のボトルネックとなっていた「議員定数削減」は持ち越されることになったが、来年の通常国会ではさらに重要な法案が目白押しだ。川瀬キャップは主要なテーマとして以下の3点を挙げた。

1. 防衛装備移転三原則の5類型撤廃
2. インテリジェンス機能の強化、国家情報局の創設
3. 副首都構想

これらは自民と維新の合意文書に書かれており、通常国会中の実現を目指している。特に防衛装備移転三原則の5類型撤廃については、先週与党で初めて協議が行われ、小野寺安保調査会長は「維新と考えに大きな違いはない」と述べているという。

一方、立憲や公明にとっては、こうした安全保障分野の政策は「真逆」であり、通常国会は「対決らしい対決になるはず」と川瀬キャップは予測する。

新田記者も「保守的な政策が注目される国会となる見通しなので、立憲と公明党がより関係を深めるきっかけにもなる」と分析。「5類型の撤廃などは、『一緒にやれるかも』と立憲の幹部も言っている」と、今後の野党連携の可能性を示唆した。

来年の通常国会では安全保障をめぐる論戦が中心となり、政党間の保守と中道の対立軸がより鮮明になりそうだ。