(ブルームバーグ):三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は16日、亀澤宏規社長(64)の後任に、三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取(60)を昇格させる人事を発表した。半沢氏の後任には、同社の大沢正和専務(57)が就く。
同時に、三菱UFJ証券ホールディングスの社長に同行の関浩之副頭取(57)が就くと発表した。傘下の三菱UFJモルガン・スタンレー証券の社長も兼務する。持ち株会社と銀行、証券のグループ中核3社のトップを刷新する。それぞれ2026年4月1日付。
同日会見した半沢氏は「変革の実績を引き継いで、さらなる高みを目指していくことが役割だ」とした上で「未来を切り開く、強い金融サービスグループに向け、引き続き挑戦を続けたい」と抱負を述べた。
大沢氏は「原点に立ち返り、お客さま、社会全体から信頼され、役割を期待される強い銀行にしていきたい」と述べた。関氏は「今後の成長ポテンシャルは証券事業にある。チャレンジングな思いを抱いている」と語った。
亀澤氏はMUFG会長に就任する。三菱UFJ銀の会長には宮下裕専務(58)が就く。現MUFG会長の三毛兼承氏(69)、銀行会長の堀直樹氏(64)は退任する。
トップ交代の狙いについて亀澤氏は「経営環境は厳しい状態が続いており変化が激しく、さらに変化のスピードも非常に速い。若返りし、組織のエネルギーを最大化させたい」と述べた。
〇半沢淳一(はんざわ・じゅんいち)東大経卒、1988年旧三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。主に企画部門を歩んだ。18年常務執行役員、21年4月から頭取。現在は全国銀行協会会長も務める。
〇大沢正和(おおさわ・まさかず)東大法卒、1991年旧三菱銀行入行。国際部門やデジタル部門の経験が豊富。20年常務執行役員、25年専務執行役員。
〇関浩之(せき・ひろゆき)慶大商卒、1990年旧三菱銀行入行。21年常務執行役員、25年副頭取。22年から市場部門長を務めている。
(記者会見のコメントを追加して記事を更新します)
--取材協力:堀内亮.
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