米経済指標の発表が相次ぐ今週、投資家の注目は16日公表の雇用統計に集まっている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の中央値によると、11月の非農業部門雇用者数は前月比5万人増となる見通し。失業率は4.5%と、数カ月にわたる上昇基調が続き2021年以来の高水準に達するとみられる。

Photographer: Allison Joyce/Bloomberg

今回の統計は、米労働市場の現状を示すだけでなく、来年の金利動向を占う上での基盤となる。

ただ残念ながら、今回は典型的な雇用統計ではない。政府機関閉鎖の影響で、数値には通常以上の不確実性と特異性が伴う。

知っておくべきポイントを以下に挙げる。

含まれる内容は?

今回発表される統計には、11月の雇用者数のほか、失業率など家計調査を基にした主要指標が含まれる。労働統計局(BLS)は、政府閉鎖後のデータ収集に十分な時間を確保するため、11月分の調査期間を延長した。

一方で、10月分については閉鎖の影響で家計調査データを事後的に収集できず、BLSは先月、10月の雇用統計の発表を中止。11月分とあわせて10月分の一部を公表すると説明していた。多くの企業が電子的に雇用データを管理・報告しているため、BLSはこの方法で雇用者数の集計を行うことができたという。

雇用者数

ここ数カ月の雇用者数は減少と増加を繰り返す不安定な動きを見せており、今回もその傾向は変わらないだろう。

9月の雇用者数が予想を上回る増加となった後、一部エコノミストは10月にマイナスに転じると予測していた。「繰り延べ退職プログラム(Deferred Resignation Program)」を受け入れた政府職員が9月30日以降、雇用者数から除外されたためだ。

人事管理局によると約14万4000人がこの制度を利用した。ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、この影響で10月の雇用者数が7万人減少し、11月もさらに1万人減少すると見込む。

ただ、大半のエコノミストは11月の雇用者数をプラスと予想している。予想レンジは2万人減から12万7000人増までと広い。オックスフォード・エコノミクスの首席米国エコノミスト、ナンシー・ヴァンデンホウテン氏は、医療と民間教育サービス分野が11月の雇用の伸びをけん引したと見ている。

失業率

BLSは10月分の失業率を公表しないが、エコノミストは11月の失業率が9月の4.4%を上回ると予想している。

失業率は、9月までの3カ月連続で上昇していた。雇用の伸びが鈍化する一方、労働参加率の上昇が続いていることが背景にあった。加えて、企業による人員削減の発表も最近増加しており、10月の解雇関連指標は23年初め以来の高水準となった。

一部では、連邦政府の雇用者数の減少が11月の失業率を押し上げる要因となり、失業率が4.6%に上昇する可能性があると予測されている。

原題:US Jobs Report Takes Center Stage: Here’s What You Need to Know(抜粋)

--取材協力:Mark Niquette.

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