(ブルームバーグ):米宅配大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は1億2000万ドル(約186億円)を投じてトラック荷下ろし用ロボット400台を購入する計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
同社は労務コスト削減を通じて財務改善を目指す90億ドル規模の自動化計画を推し進めている。現在、倉庫でのトラックや輸送用コンテナの荷降ろし作業は大方、人が担っており、輸送業界の主要なボトルネックとなっている。
UPSの発注計画を受け、マサチューセッツ州チャールズタウンに本拠を構えるスタートアップ、ピクル・ロボットに注目が集まった。同社はUPSと既に提携しており、データ提供会社ピッチブックによれば2018年の創業以来約9700万ドルを調達している。
ピクルは移動式の台座に取り付けられたロボットアームを開発。コンテナ内に進入し、最大50ポンド(約23キロ)の箱を吸引で持ち上げ、コンベヤーに載せることができる。同社のウェブサイトによれば、1台のロボットで標準的なトラックの荷下ろしを約2時間で完了し、労務コスト削減により約1年半で投資回収が可能だ。既存の倉庫に導入でき、特別な設備や大規模な改修が不要な点も強みだ。
関係者が匿名で明らかにしたところでは、UPSは2026年後半から27年にかけて複数の施設にピクルのロボットを導入する予定。
UPSは電子メールでの声明で、ピクルを含む自動化・ロボット企業との関係は「UPS社員の反復作業と身体的負荷を軽減し、安全性向上に資する」と説明。追加導入はテスト結果の成否に左右されるとした上で、契約内容は非公表とした。ピクルの広報担当者はコメントを控えた。
UPSは24年、全米60超の拠点で自動化プロジェクトに90億ドルを投じ、28年までに30億ドルのコスト削減を目指す4年間の計画を発表した。アマゾン・ドット・コム向けの低収益荷物の取り扱い縮小に伴う再編の一環として、これまでに93拠点で通常業務を終了し、今年は3万4000人を削減した。
ピクルのロボットは人工知能(AI)を使い、コンテナ内の荷物の減り具合に応じて動作を調整しながら荷下ろしを進める。同社の出資者は包装資材会社ランパック・ホールディングスやトヨタ自動車のベンチャー投資部門など。倉庫向けロボット「ストレッチ」を手掛けるボストン・ダイナミクスなどと競合する。
原題:UPS Buys Hundreds of Robots to Unload Trucks in Automation Push(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2025 Bloomberg L.P.