米司法省は、米エヌビディアの人工知能(AI)半導体チップ、少なくとも1億6000万ドル(約250億円)相当を中国に密輸しようとしたとして、輸出管理法違反の疑いで男性2人を拘束した。これとは別に密輸ネットワークに関与したテキサス州ヒューストンの企業オーナーが有罪を認めた。

司法省の発表によれば、アラン・ハオ・スウという人物が経営するヒューストンの企業と全米各地の複数の倉庫にまたがる密輸ネットワークを拘束された2人が運営し、エヌビディアのAI用GPU(画像処理半導体)「H200」と「H100」のラベルを出荷前に「Sandkyan」という架空ブランドに差し替えていた。

ニューヨーク・ブルックリン在住の中国籍ファンユエ・ゴン容疑者と、カナダ・オンタリオ州のカナダ人ベンリン・ユアン容疑者は、米国の輸出規制を回避する目的で、香港に拠点を置く物流会社および中国を拠点とするAIテクノロジー企業の従業員と共謀したという。

今回の発表は、米中間で激化するAI開発競争の中心となった半導体チップの重要性をあらためて浮き彫りにする。トランプ政権の下で今年に入り規制が一部緩和されるまでの間、米政府は国家安全保障上の脅威を理由にAI半導体の対中輸出規制を強化してきた。その結果、エヌビディアと他の半導体メーカーは数十億ドルの収入を失った。

トランプ大統領は8日、「承認された顧客」に限定し、エヌビディアのH200の対中販売を認めると習近平国家主席に伝えたことを明らかにした。同社のAI半導体チップ密輸の摘発は、トランプ氏の発表と同じ日に公表された。

原題:US Detains Two Men Accused of Smuggling Nvidia AI Gear to China(抜粋)

--取材協力:Ian King.

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