米企業が11月に発表した人員削減数は前月から減少したが、同月としては3年ぶりの高水準となった。10月には人員削減の発表が急増していた。

米民間再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが4日明らかにしたところによると、米企業が11月に発表した人員削減数は7万1321人。10月発表分の約半数だが、10月は過去20年余りで最多となっていた。

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同社の最高収益責任者(CRO)アンディ・チャレンジャー氏は「人員削減計画が先月に減少したのは、確かに前向きな兆しだ」と指摘。しかし、11月の削減数は前年同月比で24%増加しており、同月として7万人を超えるのは2008年以降でわずか3度目だと述べた。

この統計は、年内最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、連邦準備制度理事会(FRB)が確認する数少ない労働市場関連データの一つだ。投資家は追加利下げが実施されるとおおむね予想しているが、FRB当局者の間ではインフレ抑制のために金利を高水準で維持したいとの意見も多く、政策の道筋を巡って異例なほど見解が分かれている。

相次ぐ人員削減の発表に加え、採用意欲は前年同時期比で今年は35%減少し、年初来の採用計画は2010年以来の低水準となった。これには季節雇用も含まれるが、チャレンジャー氏によれば、11月にはホリデーシーズン向けの新規採用計画は1件も発表されなかった。

11月の人員削減発表を業界別で見ると、通信セクターが最も多く、このうち大半をベライゾン・コミュニケーションズが占めた。テクノロジーや食品、サービスの各業界でも高水準となり、多くの企業が事業再編や経済情勢を理由に挙げた。

もっとも、こうした発表が実際のレイオフ急増に直結している状況はまだ確認されていない。先週の米新規失業保険申請件数は予想外に減少し、約3年ぶりの低水準となった。先週は感謝祭の祝日が含まれ、この指標は祝日周辺で特に変動が大きくなり得る。

労働市場分析会社レベリオ・ラボが発表した11月の非農業部門雇用者の指数は低下し、過去7カ月で5回目の低下となった。また、ADPリサーチ・インスティテュートが3日公表した11月の米民間雇用者数は、2023年の早い時期以来の大幅減となった。特に小規模企業での人員削減が目立った。

労働統計局(BLS)は11月の雇用統計を12月16日に発表する。当初は12月5日の公表予定だったが、政府機関閉鎖の影響で延期された。同統計には10月分の非農業部門雇用者数も含まれる。BLSは一部のデータをさかのぼって収集できなかったため、10月分の完全な統計公表は見送る方針だ。

原題:US Layoff Plans Ease, But Still Most for November Since 2022 (2)(抜粋)

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