米銀シティグループは、人工知能(AI)投資ブームで予想される来年の社債発行急増に備え、米国の投資適格債トレーディングデスクの人員を拡充する。

巨大テック企業などがデータセンター構築や他のAI投資の資金調達に向け、引き続き多額の借り入れを行うと見込まれる状況が背景にある。

複数の関係者によると、HSBCホールディングスで勤務していたクリス・シューヴィル氏がコーポレート・ハイグレード・トレーディングチームのディレクターとして採用された。関係者の1人によれば、シューヴィル氏は先週着任し、テクノロジー・メディア・通信(TMT)セクターを担当する。

ラリー・リウ氏もクレジットスペシャリストとして今月勤務を開始し、トレーディングデスクの主任アナリストに就任する。リンクトインのプロフィルによると、リウ氏はTDセキュリティーズUSAでも同様の職務を担当し、複数の業界をカバーしていた。

一連の採用は、今年半ばから続くトレーディング業務拡充の一環で、7月にはTDの元トレーダー、ティファニー・イップ氏、10月にはUBSグループの元トレーダー、ジョー・グリフィス氏が加わった。

JPモルガン・チェースのアナリストらは、大手テック企業などの多額の借り入れに伴い、来年の高格付け債の発行額が過去最高の1兆8000億ドル(約280兆円)に達すると予測。TDセキュリティーズのハンス・ミケルセン氏はさらに高い2兆1000億ドルとみている。いずれも2020年の1兆7600億ドルという記録を上回る見通しだ。

シティの広報担当者は、採用を確認した。

原題:Citi Hires Schuville, Liou for Its Investment-Grade Trading Desk(抜粋)

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