米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の幹部は2日、一部消費財カテゴリーの米国での売上高について、10月に「大きく」落ち込み、11月も同様の状況が続いた可能性があると述べ、年末商戦に向けた米消費者の支出動向に警戒感を示した。

P&Gのアンドレ・シュルテン最高財務責任者(CFO)はモルガン・スタンレー主催の会議で、「10月は数量・金額ともに大幅に減少した。11月が大きく違うとは思わない」と語った。

この発言を受け、P&G株は一時3.3%下落し、2023年12月以来の日中安値を付けた。ユニリーバ、コルゲート・パルモリーブ、ヘイリオンなど競合他社も下落した。P&G株はこの日の取引を1.1%安で終えた。

シュルテン氏は「米国事業にとって厳しい環境だ」としながらも、「すべて当社が示している通期ガイダンスの範囲内だ」と説明。米国での弱さは通期よりも今四半期の業績に大きく影響する可能性があるとも述べた。

P&Gは26年1月22日に25年10-12月(第2四半期)決算を発表する予定だ。

同社経営陣は今四半期入りに当たり、米消費者が「より神経質で慎重になる」との見通しを示し、一定の逆風を予想していた。また、競合他社との競争激化も織り込んでいた。

ただ、政府機関の一時閉鎖や、補助的栄養支援プログラム(SNAP、旧フードスタンプ)への影響は想定外だったとシュルテン氏は指摘。

その上で、「米国の状況はより不安定になっている。恐らくかなり長い間で最も不安定な状況だ」との見方を示した。

原題:P&G Warns of US Weakness in Some Consumer Goods Categories (1)(抜粋)

--取材協力:Janet Freund.

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