米IT大手オラクルのデフォルト(債務不履行)リスクを反映するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッド(保険料率)が金融危機以来の高水準となった。テクノロジー大手の社債発行が相次ぎ、人工知能(AI)を巡る過熱感への警戒が強まっている。

ICEデータサービスによると、オラクル債の5年物CDSスプレッドは2日、前日比で約0.03ポイント上昇。6月に付けた最低水準(0.36ポイント)の3倍余りとなった。一時は約1.28ポイントと、2009年3月以来の高水準に達した。

オラクルはここ数カ月、自社名義での起債のほか、自社が支援するプロジェクトを通じた間接的な手法により、実質的に数百億ドル相当のドル建て債を発行してきた。他のクラウドコンピューティング大手に比べて信用格付けが低いことも相まって、同社のCDSは投資家がAIバブル崩壊に備える主要な手段となっている。

CDSスプレッドの上昇は、AIにすでに投じられた巨額資金と、投資家が期待する生産性向上や企業収益押し上げとの間にあるタイムラグへの不安を反映している。TDセキュリティーズのハンス・ミケルセン氏はこの状況について、資産価格を極端な水準へ押し上げ後に失速した過去の熱狂期を想起させると警告する。

同氏はインタビューで、「こうしたサイクルはこれまでもあった」と述べ、「今回も同じだと断言はできないが、例えばドットコム・バブル期に見られた状況に似ているように思える」と指摘した。

オラクルの広報担当者はコメントを控えた。

モルガン・スタンレーは11月下旬、オラクルの債務残高が膨らむことで、同社のCDSスプレッドが2ポイントにさらに接近するリスクがあると警告していた。オラクル債のCDSスプレッドは08年に過去最高の1.98ポイントを記録。この日は09年3月に付けた1.30ポイントに次ぐ高水準となる。

原題:Oracle Fear Gauge Closes at Highest Since 2009 on AI Worries(抜粋)

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