欧州連合(EU)加盟国などによる軍事装備品の共同調達の財源となる「欧州安全保障行動(SAFE)」プログラムにカナダも参加する。域外国では初めて。

カナダのマクギンティ国防相は1日、SAFEへの参加交渉がまとまり、数十億ドル単位の政府調達の機会がカナダ企業に開かれたと明らかにした。SAFEはEU加盟国やウクライナの共同調達を促進するため、最大1500億ユーロ(約27兆円)の融資を提供し、EU域内の防衛産業の強化を目指す。

マクギンティ国防相は「カナダは弾薬・砲弾やミサイル、ドローン(無人機)、砲兵システム、歩兵用兵器の能力供給といった分野で参加が可能になる」と説明。カナダにとっては、自国の国防ニーズを満たす信頼できる新たなサプライヤーを呼び込み、国内の民間投資を促す効果が期待できると主張した。

ブルームバーグ・ニュースが先に伝えたところでは、英国は提示された67億5000万ユーロの拠出に難色を示し、EUとの合意に至らなかった。マクギンティ氏によれば、カナダの拠出額については詰めの協議が行われているという。

カナダのカーニー首相は軍事面での米国への依存低減に向け、今年6月にEUと「安全保障・防衛パートナーシップ」を締結した。

原題:Canada Reaches Deal to Join EU’s Flagship Defense Program(抜粋)

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