米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、「高金利や融資基準の厳格化、商業用不動産価値の下落」を巡る懸念を背景に、コミュニティーバンクや地方銀行が保有する商業用不動産ローンのポートフォリオを注視していることを明らかにした。

FRBは同日発表の監督・規制報告書で、これらの要因が借り手の借り換えやローン返済能力に影響を及ぼす可能性があると指摘した。FRBは商業用不動産ローンの動向を監視するだけでなく、融資審査の慣行や貸倒引当金の水準についても綿密に精査している。

ウォール街の銀行に対しては、資本計画や流動性リスク管理の慣行について脆弱(ぜいじゃく)性がないかをFRBの監督担当者が監視している。それでもFRBは、2025年4-6月(第2四半期)の時点で、大多数の銀行が規制上求められる水準を大きく上回る資本を維持しているとの評価を示した。

ボウマンFRB副議長(銀行監督担当)

報告書は「ストレステスト(健全性審査)の結果、大手銀行は深刻な景気後退に直面しても、最低限の資本要件を維持しつつ、家計や企業への融資を継続できる態勢にあることが示された」としている。

FRBでは、ボウマン副議長(銀行監督担当)が監督担当者に対し、金融機関の健全性や安全性に影響を及ぼさない手続き面の問題に気を取られるのではなく、実質的なリスクに重点を置くよう促している。

米銀行規制当局は最近、幾つかの資本要件の緩和に動いており、先月には大手銀行向けの監督評価の枠組みに関する変更を最終決定した。

FRBの報告書は、プライベートクレジット市場で最近発生したデフォルト(債務不履行)を受けて、銀行がノンバンクに対して持つエクスポージャーへの関心が高まっていると指摘している。規制の緩いノンバンクへの融資が拡大を続ける中で、FRBの監督担当者は伝統的な貸し手とノンバンクとの連携について監視を続ける方針だ。

FRBはまた、監督担当者が銀行の回復計画についても精査しており、必要時に意思決定のための情報を迅速に提供できる体制に重点を置いていると説明した。

原題:Fed Flags Risks Tied to Office Space, Capital Planning (1)(抜粋)

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