ウクライナのゼレンスキー大統領は、イェルマーク大統領府長官が辞任したと発表した。イェルマーク氏はゼレンスキー氏の最側近で、和平交渉の責任者を務めてきたが、汚職疑惑が降りかかっていた。

ゼレンスキー氏は29日にイェルマーク氏の後任候補と面談を行うと、ソーシャルメディアのテレグラムに投稿。イェルマーク氏が辞任を決断した理由には触れなかった。

ゼレンスキー氏は投稿した動画の中で、「大統領府を再起動する」と述べ、「一連の交渉でイェルマーク氏は常に愛国的な姿勢で、ウクライナの立場をまさにそうであるべきように代弁してくれた。そこに感謝し、うわさや臆測を残したくない」と続けた。

一方、イェルマーク氏の自宅を汚職捜査当局が28日朝に捜索した。当局はこれについて説明していないが、汚職捜査が閣僚の一部やゼレンスキー氏の元ビジネスパートナーに広がっていると報道されていた。

イェルマーク氏は、捜査に全面的に協力していると述べていた。

ゼレンスキー氏は2019年、数十年にわたってウクライナを悩ませてきた、まん延する汚職の根絶を約束して大統領選に勝利した。だが、その本気度を巡って最近は政府の信用に傷が付いていた。

イェルマーク氏の辞任は、ウクライナの西側支援国の要求で設立された汚職捜査機関と、ゼレンスキー氏側近らとの緊張関係を浮き彫りにする。ゼレンスキー氏にはさらに、ウクライナに大幅な譲歩を迫る和平案が米国から突きつけられている。

支援国の間に疲れは広がり、ロシアに抵抗する上で欠かせない兵器や資金が不足するリスクも抱える。戦況も厳しく、ウクライナの苦境は深まっている。

原題:Top Zelenskiy Aide Quits Amid Ukraine Corruption Allegations (1)(抜粋)

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