(ブルームバーグ):米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)では28日、データセンターの技術的な問題により取引が長時間停止していたが、その後、大半の取引業務が再開した。取引停止の影響はアジアや欧州の複数の金融市場に及んだ。
先物やオプション、商品を扱い、CMEグループ全体の取引量の90%を占めるCMEグローベックス先物・オプション市場は、ニューヨーク時間午前8時30分に開始した。ただ、多くの市場では商いが薄く、少なくとも4人のトレーダーが米国債先物とSOFRオプションの取引に遅れが生じている。
CMEが全市場の再開を発表する直前の通知によれば、取引プラットフォームのCMEダイレクトは引き続き利用できない状態だった。
約10時間に及んだ取引停止により、S&P500種株価指数やその他の資産を追跡する契約を取引できなくなった市場参加者の間で不満が広がった。TP・ICAPヨーロッパの株式セールス責任者トマス・エレーヌ氏は「暗闇の中を飛行しているようなものだ」と述べ、「われわれのように現物株を取引する場合、米国の先物は市場が開く前の方向感を示す指標となる」と続けた。
CMEは2019年にも技術的なエラーで数時間ほど取引が停止したが、今回はそれ以上に取引停止が長引き、CMEグループとそのグローベックスの電子取引プラットフォームの影響力の大きさを浮き彫りにした。
施設運営会社サイラスワンによると、シカゴ地域のデータセンターで冷却システムが故障し、これが取引停止の原因だったと発表した。同社はKKRとブラックロック傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズの支援を受けている。
CMEが運営する取引所には、シカゴ商品取引所(CBOT)、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)、ニューヨーク商品取引所(COMEX)が含まれる。
影響を受けた市場は大きな打撃を受けた。ロンドン取引時間には米国債先物の取引が停止し、金相場は不規則な値動きを示したほか、米国の原油やガソリン、パーム油を含む複数の先物が影響を受けた。
マレックス・グループでクリアリング部門を統括するトマス・テクシエ氏は、今回の混乱について「先物市場がいかに集中しているかを示している。主要商品の取引が可能な代替市場は多くない」と述べた。
原題:CME Restarts Most Operations After Chaotic Hours-Long Outage(抜粋)
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--取材協力:Hallie Gu、Serene Cheong、Yongchang Chin.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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