ウォール街のマクロトレーダーのパフォーマンスは今年、2009年以来の好成績となる見通しだ。世界の中央銀行による金利政策の転換を見越して、顧客が取引を急いだ。

クリシル・コーリション・グリニッチのデータによると、ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェース、シティグループといった企業が債券・クレジット・商品トレーディングから得る収入は今年1650億ドル(約25兆7400億円)に拡大する見通し。2024年比で10%増となる。

特に金利トレーダーにとっては、各国中銀の金利調整や関税をめぐる不透明感、財政赤字拡大への懸念、イールドカーブのスティープ化が支援材料となっている。主要10カ国(G10)金利事業の収入は5年ぶり高水準の400億ドルと予測されている。

コーリション・グリニッチは2026年も堅調に推移すると見込んでおり、業界全体の収入は1620億ドルと前年比で2%減にとどまる見通しだ。

ゴールドマン・サックスの欧州金利商品取引責任者ニキル・チョラリア氏は「中銀は政策金利とバランスシートを正常化しているが、発行量の膨大さだけは正常化していない」と述べた。「こうした状況は今後も続くだろう。これまでと同様の取引活動が来年に繰り返されない理由は見当たらない」と語った。

一方で、人材紹介会社オプションズ・グループのマイケル・カープ最高経営責任者(CEO)によれば、高額ボーナスを期待するトレーダーの中には失望するリスクもある。

カープ氏は「金利トレーダーにとって、期待と現実の間にミスマッチが生じるだろう」と話す。同社の報告書によると、今年のFICC部門の報酬原資は平均で約3%増加する見込み。金利部門は7%増、新興市場部門は5%増、為替部門は4%増と予測されている。

「当然ながら高額報酬を支払うスーパースターは存在するが、10人もいないだろう」と同氏は指摘。「スワップ、債券、ボラティリティーの各分野で1-2人程度だ」と続けた。

原題:Wall Street’s Macro Traders Eye Their Biggest Haul in 16 Years

(抜粋)

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