(ブルームバーグ):米音楽業界の有力者である富豪デービッド・ゲフィン氏は、米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの売却が実現すれば、5億ドル(約780億円)超の利益を得る可能性がある。
事情に詳しい複数の関係者によると、ゲフィン氏(82)はワーナー・ブラザース株を約3000万株、1株当たり7-8ドル程度で買っていた。
同氏による購入は、パラマウント・スカイダンスがワーナー・ブラザース買収を検討しているとの報道が出る前のことだった。HBOやCNNを傘下に持つワーナー・ブラザースに対しては、コムキャストやNetflixも関心を寄せている。
映画・テレビ事業を展開するワーナー・ブラザースは先月21日、身売りを含む戦略的選択肢の検討を進めていると発表。一次入札の期限は今月20日だった。
ワーナー・ブラザース株は24日、22.86ドルで取引を終了。ゲフィン氏が保有する株式の評価額は約6億8600万ドルとなった。仮に売却価格が1株25ドルであれば、税引き前で5億ドル超の利益を得る計算だ。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、ゲフィン氏の純資産は91億ドル。タレントマネジャーとしてキャリアをスタートさせ、その後音楽業界に進出し、アサイラム・レコードやゲフィン・レコードを設立・売却した。また、スティーブン・スピルバーグ、ジェフリー・カッツェンバーグ両氏と共にドリームワークスSKGも共同で立ち上げた。
ゲフィン氏は慈善活動にも積極的で、これまでに数億ドル規模の寄付を行っている。
原題:Music Mogul Geffen Set for $500 Million From a Warner Bros. Sale(抜粋)
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