(ブルームバーグ):11月の米企業活動を示す指数は、サービス業の成長加速を背景に4カ月ぶり高水準となった。先行きに対する楽観の度合いも顕著に改善した。S&Pグローバルが購買担当者指数(PMI)速報値を発表した。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は、「今後1年間の見通しに対する企業の信頼感が大きく高まっていることも、追い風になっている」と発表文で指摘。
「追加利下げへの期待や政府機関閉鎖の終結を背景に、景気全般への楽観的な見方が広がっている。政治情勢への懸念の後退とともに、企業心理を押し上げている」と続けた。
総合の今後1年の生産見通し指数は7.3ポイント上昇し、5年ぶりの大幅な伸びを記録した。
一方、インフレ圧力は7月以来初めて加速。企業は引き続き輸入関税引き上げの影響に言及している。総合の仕入れ価格指数は63.1に上昇し、過去3年で2番目の高水準となった。
サービス業では、投入コストを示す指数が2023年初め以来の高水準に上昇。サービス提供企業が設定する販売価格指数も上向いた。
企業がコスト高止まりに直面する中、雇用は控えめな水準にとどまった。総合の雇用指数は伸び鈍化を示した。
総合の新規受注指数は今年の最高水準に上昇した。これは全面的にサービス業の回復によるものだった。
「製造業では、新規受注の伸び減速や完成品在庫の記録的な増加という憂慮すべき状況が報告された」とウィリアムソン氏は説明。「売れ残り在庫の積み上がりは、需要が回復しない限り、生産の拡大ペースが今後数カ月に鈍る可能性を示唆している」と述べた。
製造業の完成品在庫を示す指数は、2007年の統計開始以来の最高水準に上昇した。
原題:US Business Activity Expands at Fastest Pace in Four Months(抜粋)
(統計の詳細を追加し、更新します)
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