米ダラス連銀のローガン総裁は、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を据え置くことが適切となる公算が大きいとの見解を示した。過度に積極的な利下げを行い、その後に再び引き締めに転じる事態を避けたいとの考えだ。

ローガン総裁はスイスのチューリヒで21日に行われたイベントで、「これまでに2回の利下げを実施した。この状況では、インフレが想定以上に速く鈍化する、あるいは労働市場がより急激に減速するという明確な証拠がない限り、12月に追加で利下げを行うのは困難だと考える」と述べた。

「追加緩和を正当化する明確な証拠がない状態では、政策金利を当面据え置くことで、FOMCは現行政策の景気抑制度合いをより的確に見極めることができるだろう」と付け加えた。

ダラス連銀のローガン総裁

ローガン総裁は、利下げをしたことが誤りだったと分かり、その後に引き締めに転じざるを得なくなる事態は「望ましくない金融・経済上の変動」を招く恐れがあると語った。先月にも同様の発言を行っていた。

現時点では、金利が景気をそれほど抑制していない可能性があるとも指摘。「資産価格の高止まりやクレジットスプレッドの縮小は、政策がそれほど景気抑制的でない可能性を示しているだけでなく、緩和的な金融環境の影響をフェデラルファンド(FF)金利で相殺する必要があることを示唆する」と述べた。

ローガン総裁はまた、資金調達市場の円滑な機能を確保するために、FRBによる資産購入再開が必要になる時期は遠くないだろうと発言。そうした購入は「技術的な措置であり、政策スタンスの変更を意味するものではない」と話した。

原題:Fed’s Logan Repeats Call for Moving Slowly on Further Rate Cuts(抜粋)

(第3段落以降を追加して更新します)

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