(ブルームバーグ):人工知能(AI)スタートアップのパープレキシティAIは、ウェブブラウザー「コメット」のモバイル端末向けバージョンを発表した。検索最大手グーグルとの競争を、基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載する端末にまで広げる。
パープレキシティの広報担当ビージョリ・シャー氏によると、コメットはアンドロイド端末で利用可能になっており、アップルのiOS向けアプリは「近日中に」公開される予定。多くの通信事業者や端末メーカーが「自社サービスにコメットを組み込みたい」と要望しているという。
コメットは7月に限定的にリリースされ、10月には「Mac」と「Windows」のデスクトップ型パソコン(PC)向けバージョンとして正式展開された。パープレキシティのAI検索エンジンを搭載し、質問への回答や、複数タブに開いたウェブページ内容の要約、閲覧中のサイトに関する問い合わせへの応答などが可能だ。ユーザーの代わりにオンライン上で作業を実行する機能も備え、音声またはテキストで指示を出すことができる。同社はアクティブユーザー数を明らかにしていない。
同社はアルファベット傘下のグーグルが強みとする検索分野で競争力を高めるため、各種プラットフォームやサービスへの自社製AIアシスタントの統合を進めている。他のAIチャットボット開発企業も同様に、自社技術をブラウザーへ組み込む動きを加速させており、直近ではOpenAIが「アトラス」の提供を開始した。調査会社シミラーウェブのデータによると、インターネット利用の約70%がモバイル端末で行われており、AI・検索各社はこの分野での利用拡大を狙っている。
アンドロイド版のコメットは、小型デバイス向けにデザインが一部見直されたものの、機能面はデスクトップ版とほぼ同じだ。アプリにはデスクトップ版と同様、広告ブロッカーも組み込まれている。
原題:Perplexity Debuts AI Browser on Mobile, Extending Google Rivalry(抜粋)
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