米国では医療・福祉サービス業と娯楽・宿泊飲食サービス業の雇用者数は増加している一方、他の業種では採用が抑えられている。

米労働統計局が20日に公表した9月の米雇用統計によると、医療・福祉と娯楽・宿泊飲食の2業種の雇用者数は今年1-9月に計69万人増加した。一方、この2業種以外の雇用者数は約6000人減少した。

 

トランプ政権による急速な政策転換で企業が守りの姿勢を強める中、この統計は米国の求職者が直面している不安定な状況を浮き彫りにしている。さらに、インフレへの警戒を続ける米金融当局者が利下げに慎重な姿勢を崩していないことも景気の重しとなっている。

ブラックロックのグローバル債券担当最高投資責任者(CIO)、リック・リーダー氏はリポートで、「景気循環や金利の影響を受けにくい医療分野を除くと、雇用の伸びが依然として鈍いことは明白だ」と指摘。「多くの企業が長期的な人員ニーズを見極めるために従業員を引き留めている一方で、すでに人員削減を始めている企業もあるというのが現在の雇用市場の状況だ」と述べた。

原題:Just Two Sectors Account for 100% of US Job Growth in 2025(抜粋)

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