(ブルームバーグ):衣料大手の米ギャップは、著名人を起用したマーケティングやブランドとの協業、在庫の再構築が奏功し、予想を上回る売上高を計上した。
8-10月(第3四半期)の既存店売上高は前年同期比5%増となり、アナリスト予想平均を上回った。7四半期連続の増収となった。主力ブランドの「オールドネイビー」と「Gap」が特に好調で、1株利益も市場予想を上回った。
株価は時間外取引で、米東部時間20日午後5時59分(日本時間21日午前7時59分)現在4.8%高。
リチャード・ディクソン最高経営責任者(CEO)は、旅行かばんブランドのベイスとの提携や、俳優グウィネス・パルトローさんとその娘が宣伝する「GapStudio」ラインなどのコラボを通じてブランドの再活性化を図っている。オールドネイビーは四半期全体の売上高の約6割を占め、同社によるとデニム、アクティブウエア、子ども服やベビー用品が顧客に支持されたという。
ギャップは通期の売上高見通しを1.7-2%増とし、従来の予想下限を1%から引き上げた。関税の影響を含む営業利益率は7.2%と見込み、従来の最高7%から上方修正した。
ディクソン氏は2023年の就任以来、店舗の乱雑さや商品・在庫管理の混乱を正す改革に取り組んできた。カトリーナ・オコネル最高財務責任者(CFO)は決算説明会で「基本的な体制の立て直しは最終段階に入っている」と述べた。
ディクソン氏はインタビューで、ギャップが高所得層を引きつけていると述べ、幅広いブランドと価格帯の展開が、消費環境が厳しい中でも業績の下支えになっていると語った。
一部の消費者は値引き志向を強めているものの、ギャップは定価販売を増やすことで関税の影響を相殺している。デニム製品の値上げを実施したが、需要は落ちなかったという。
原題:Gap Sales Surpass Estimates on Celebrities, Collaborations (2)(抜粋)
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