(ブルームバーグ):ワークフロー管理の支援システムを開発・提供する米サービスナウは、人工知能(AI)を積極的に利用する人材の協力を得て、今後3年で社員2万8000人のAI教育を推進する。
人材育成担当幹部ジェイニー・ハウスン氏のチームは、AI技術を同僚に教える役割を担う優秀な1000人を選抜した。会社の記念品贈呈や社内表彰で報いる。ハウスン氏のチームは、意欲を引き出すヒントや円滑に活動を進めるファシリテーションの手法は助言するが、後は「彼ら任せ」という。
テクノロジーや金融、製造業、製薬を含む他の業界の経営者も「インフルエンサー」を社内で選任し、AIノウハウを浸透させる同様の手法に行き着いた。ブランケットマンデート(一律の義務)でAIを強制したり、雇用不安をちらつかせたりするのではなく、AIを使う意欲を引き出すことを目指す。
「アンバサダー」や「チャンピオン」と呼ばれることが多いインフルエンサーモデルを試した経営幹部らは、社員の不安や不信感、無関心に効果的に対応できると話す。AI投資を進める幹部と一般社員との温度差を埋める効果も期待される。
人材教育会社ギルドのビジャル・シャー最高経営責任者(CEO)は「『AIは重要だ。活用すべきだ。インパクトがさらに高まる』と私が1日中言い続けることはできるが、『仕事の終わりが30%速くなり、別の仕事に集中できるようになった』という同僚の話は(響き方が)全く違う」と語った。ギルドは部署横断的にAI「推進担当者」のチームを設け、AIの浸透を後押ししている。
原題:When Staff AI Adoption Stalls Out, Influencers Get Called In(抜粋)
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