(ブルームバーグ):ホワイトハウスのレビット報道官は12日、政府機関の閉鎖による影響で10月分の雇用統計と消費者物価指数(CPI)は公表されない可能性が高いと述べた。
労働統計局(BLS)を含む主要な政府統計機関は、政府閉鎖に伴い経済データの作成・公表を停止している。一部の統計は後日収集して再集計することが可能だが、CPIや失業率などは基礎データを収集する方法の関係で、完全に欠落する恐れがあるとエコノミストは指摘している。
BLSは現時点で今後の統計公表スケジュールを更新しておらず、場合によっては特定指標を2カ月分まとめて発表する可能性もある。BLSにコメントを求めたが現時点で返答はない。
「民主党は連邦統計システムに恒久的なダメージを与えた可能性がある。10月のCPIと雇用統計は決して公表されない可能性が高い」とレビット報道官は述べた。
同報道官は雇用統計全体に言及しているのか、その一部なのか明確な説明を避けた。雇用統計は事業者調査と家計調査の2つに分かれ、前者は非農業部門雇用者数、後者は失業率を算出するベースになる。多くの事業者は記録を保持し、データを電子的に提出できる。一方で労働者に電話で、過去にさかのぼって特定週の雇用状況を尋ねるのはより困難が伴う。
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は11日にCNBCで「一部の調査は実際のところ完了しなかったと聞いている。従ってその月がどういった状況だったか、恐らくもはや知ることはできないだろう」と発言。
「データを扱う政府機関が再開されるまで、当面はやや視界が曇った状態で経済を見ることになる」と述べた。
レビット報道官はこの日、経済データの欠如により「連邦準備制度理事会(FRB)当局者は重大な局面を視界遮断の状態で飛行するしかなくなる」と懸念を示した。次回連邦公開市場委員会(FOMC)は12月9-10日に開かれ、連続3回目の利下げを実施するかどうかを討議する。
原題:October Jobs, CPI Unlikely to Be Released, White House Says (3)(抜粋)
(報道官のコメントや背景情報を追加します)
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