米物流大手フェデックスは9-11月(第2四半期)利益が前年同期比で増加する見通しを示した。先行き不透明な貿易政策や年末商戦を巡る投資家の懸念がやや和らいだ。

ジョン・ディートリッヒ最高財務責任者(CFO)は11日の業界会議で投資家に対し、9-11月期の調整後1株利益が、前年同期の4.05ドルを上回るとの見通しを明らかにした。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は4.02ドルだった。

この発言を受け、フェデックスの株価はニューヨーク時間午後1時38分(日本時間12日午前3時38分)時点で5.3%上昇。競合のユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)株も上昇した。

シティグループのアナリスト、アリ・ロサ氏は「足元の株高は明らかに安堵(あんど)感による買い戻しだ。投資家はフェデックスとUPS双方の見通しにかなり悲観的だった」と述べ、「こうした見通しは、両社が過去1-2年に直面してきた多くの課題を反映するものだ」と指摘した。

宅配業界は年末の繁忙期を前に、需要の不透明感に加えトランプ米大統領の関税政策によるコスト上昇への対応に苦慮している。さらに、UPSの貨物機が先週起こした墜落事故を受け、両社が使用するマクドネル・ダグラス製MD-11型機が運航停止となっており、業務への支障やコスト増が予想されている。

当局への提出資料によると、MD-11型機がフェデックスの全機材に占める割合は約4%となっている。

原題:FedEx Climbs as Profit Guidance Eases Holiday Season Worries (1)(抜粋)

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