米暗号資産(仮想通貨)交換大手ジェミニ・スペース・ステーションが発表した上場後初となる7-9月(第3四半期)決算は、アナリスト予想を上回る赤字となった。

1株損失は6.67ドル(約1030円)と、ブルームバーグがまとめたアナリストの1株損失予想3.24ドルを大きく上回った。9月に上場した同社の株価は、暗号資産価格全体の下げも重なり、上場来高値からほぼ半値に下落している。

決算発表後の時間外取引では、ジェミニ株は一時12%下落した。新規株式公開(IPO)関連費用や積極的な広告宣伝費などがコスト増につながった。

ダン・チェン最高財務責任者(CFO)は決算説明会で「費用の増加は戦略的かつ管理されたものだ」と述べた。

7-9月の収入は5060万ドルと、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の4620万ドルを上回った。トランプ政権による暗号資産に好意的な規制環境の下で取引熱が高まり、収入は前年同期比で倍増した。約半分は暗号資産取引の手数料によるものだが、クレジットカード事業などからも収入を得ている。

ただし、収入の規模は競合であるコインベース・グローバルの7-9月収入の約2%にとどまる。一方で伸び率はコインベースを上回っており、コインベースの調整後収入の前年同期比55%増に対し、ジェミニは倍増した。別の競合であるクラーケンも、7-9月の収入が2倍超に膨らんだと明らかにしている。

 

原題:Winklevoss’s Gemini Crypto Exchange Falls as Losses Widen (1)(抜粋)

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