(ブルームバーグ):米プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社ウォーバーグ・ピンカスのジェフリー・パールマン最高経営責任者(CEO)は中国について、バリュエーションが見直されたことで投資案件が「かなり魅力的」になっており、競合他社が撤退する中で好機が訪れているとの見方を示した。
パールマン氏は6日、東京での会見で、米国株がここ数年で大きく上昇する一方、「中国は著しい経済成長にもかかわらず株式相場は過去10年間、ほぼ横ばいだった」と述べた。
5日には、香港で開催された「グローバル・ファイナンシャル・リーダーズ・インベストメント・サミット」で中国企業のバリュエーションの魅力に言及しており、その内容を補足した。
同フォーラムのパネル討論会では「年間20%のペースで成長している企業を、EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)の5-6倍で買えるようになっている」と語っていた。
中国は、オンライン教育からインターネットプラットフォームまで幅広い分野に対する厳しい締め付けの影響から立ち直りつつある。
規制強化に米国との地政学的緊張も重なって状況は悪化し、海外投資家が資金を引き揚げたことで、国内のプライベートエクイティー(PE)企業やベンチャーファンドは深刻な資金調達難に陥った。だが、香港で上場などが持ち直し、中国本土企業や投資ファンドに待望の出口機会とリターンをもたらしたことで、今年に入り市場心理は明るさを取り戻している。
パネル討論会でパールマン氏は、中国株上昇の持続性への疑念から多くの海外投資家が慎重姿勢を取っているが、中国企業は「引き続き有望な投資先であり続けるだろう」と述べた。
原題:Warburg Pincus Says China Is Starting to Look ‘Quite Attractive’(抜粋)
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