(ブルームバーグ):ディスカウントストアを運営するトライアルホールディングスは7日、小型・低コスト型スーパーを都内で展開すると発表した。24時間営業・年中無休で、イオンが展開する小型・都市型業態「まいばすけっと」だけでなく、セブン&アイ・ホールディングスなどが展開するコンビニエンスストア業態とも競合する。
トライアルHDの発表によると、「トライアルGO」の都内店舗は、東京都杉並区内にオープンした。同社のウェブサイトによると、中野区や練馬区でも展開を予定する。福岡県に本社を置く同社は7月、西友を3800億円で買収。トライアルGOの展開でも、西友が生鮮食品や総菜を供給するなど協力関係を築く。
トライアルGOは、セルフレジや顔認証システムなどを活用し、人件費を抑えているのが特徴。総菜や弁当、ミールキットを備え、「食」に注力する。看板メニューである「ロースかつ重」は店舗によって価格は異なるものの、300円台。セブン-イレブンの同種商品と比べ約半額だ。
都市部の消費者を取り込む競争は業態を越えて起きており、激しさを増す。小型店の需要は大きく、イオンのまいばすけっとは首都圏を中心に急成長している。物価高騰で節約志向も高まる中、既存店売上高が伸び悩むセブン-イレブン・ジャパンにとって、トライアルGOは新たなライバルになりそうだ。
トライアルHDは、1974年に開業した古物商・リサイクルショップの「あさひ屋」が前身。その後小売り向けのPOSシステムの開発などを経て、1996年にスーパーを開いた。トライアルGOは、すでに福岡を中心に約50店舗が運営されている。
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