中国でスパイの摘発を担う国家安全省が日本人の摘発をちらつかせ、取締りを強化する内容の声明を発表しました。日本側に圧力をかける狙いがあるものとみられます。

国家安全省は19日、高市総理について「台湾問題に初めて武力介入の野心を示した日本の指導者」であり、「高度な警戒が必要だ」などと批判するコメントを発表しました。そのうえで、「近年、国家安全機関は日本のスパイ機関による中国への浸透工作や、機密窃取事件を数多く摘発し、国家の安全を守ってきた」と主張。「スパイ事件の摘発」という名目の邦人拘束をちらつかせることで、日本に圧力をかける狙いがあるものとみられます。

中国では2014年に、いわゆる「反スパイ法」が施行されて以降、17人の日本人が拘束されていて、最近では今年7月、アステラス製薬の男性社員がスパイ罪で実刑判決を受けています。