米アップルの株価が28日のニューヨーク市場で上昇し、時価総額が一時、初めて4兆ドル(約609兆円)を超えた。この大台を突破した上場企業はアップルで3社目。

株価は一時0.4%高の269.87ドルを付けた。

アップルの株価は4月に付けた安値から56%余り上昇。最新iPhoneシリーズの販売を巡る楽観や関税圧力の緩和を背景に、株価はここ数カ月、上昇基調にある。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は「人工知能(AI)分野で出遅れてきたにもかかわらず、アップルが時価総額4兆ドルクラブの仲間入りを果たしたことは、クパチーノ(アップル本社所在地)とビッグテックにとって画期的だ」と指摘。「世界最高の消費者ブランドであることの証しだ」と付け加えた。

ループのアナリスト、アナンダ・バルア氏は先週のリポートで、「現在アップルは、長らく待たれていた買い替えサイクルの初期段階にある」と指摘。投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

時価総額4兆ドルに最初に達したのは今年7月のエヌビディアで、その後、同じ月にマイクロソフトが続いた。

マイクロソフトは決算が好感されての大台乗せだったが、終値ベースではその水準を維持できなかった。同社の時価総額は10月28日、オープンAIとの新たな合意を正式に締結したとの発表を受け、再び4兆ドルに乗った。

アップルの株価見通しについて、アナリストの見方は分かれている。ブルームバーグの集計データによれば、いわゆる「マグニフィセント・セブン」の中で、アップルの買い推奨比率はテスラを除けば最も低い。向こう1年の目標株価は平均して、現在の株価を6%余り下回っている。

原題:Apple Becomes Third Stock in History to Top $4 Trillion in Value、Apple Shares Rise to Boost Market Value Above $4 Trillion(抜粋)

(アナリストの見方や詳細を追加して更新します)

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