(ブルームバーグ):27日朝の外国為替市場の円相場は対ドルで153円前後と、前週末夕から下落して推移。9月の米消費者物価指数(CPI)が予想をやや下回り、米国株が最高値を更新してリスク選好のドル買いが優勢だ。
SBI FXトレードの上田真理人取締役は、CPIは少なくとも米利下げを阻む内容ではないとして「今月と次回12月の利下げは確実になり、株価もしばらく安泰だろうという感じになる」と話す。「米中交渉もトランプ氏と習近平氏が会談することに意味があり、改善していく」とみて、ドルが買われやすいと指摘した。
ドル・円は「10日に付けた高値153円27銭を上抜けすると、155円を目指して上値トライの展開になる可能性がある」と述べた。
24日の海外市場で、円は一時152円30銭まで買われた。エネルギーと食品を除くコアCPIの伸びが鈍化したことを受けた。米10年債利回りは前日比ほぼ横ばいの4.0%程度で終了と低下が続かず、円買いは限定的だった。ブルームバーグ・ドル・スポット指数もほぼ横ばい。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは27日付のリポートで、CPIの下振れで「ドルは一時全面安となったが、米株最高値更新もありドル売りは短命に終わった」と指摘。週末の米中交渉では歩み寄りが見られ、週明けのドル・円は153円台を回復しているとし、「市場心理が支えられる中、円が選好されにくい環境が続きやすい」との見方を示した。
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