23日の東京株式相場は下落する見込み。前日の米国株がハイテク株を中心に下げたことが投資家心理の重しになる。トランプ米政権が重要ソフトウエアの幅広い分野を対象に、中国への輸出を制限する措置を検討しているとの報道を受け、米中対立への懸念もやや高まる。

米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げ幅が大きく、国内でも半導体関連や人工知能(AI)関連の一角で売りが先行しそう。片山さつき財務相が経済対策に向けた補正予算について「目的を達するために十分な規模が必要」と述べ、財政拡張の下で日本銀行の早期利上げは難しいとの観測から銀行株も弱含む可能性がある。

野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジスト

  • 米国株は高値圏だったことや他に材料がなかったこともあり、米中摩擦のニュースにやや大きめに反応した
  • きょうの日本株は下げて始まり、その後マイナス幅を縮小していく展開を予想
  • 安くなれば拾いたいという投資家の動きは活発だろう
    • 企業業績はもともと回復期待があった来期だけでなく、為替の円安を受けて今期の目線も引き上がりつつある
    • 自動車や機械、建設などは業績の上方修正期待が高い
    • 政治では財務相や経済産業相、外相など市場が重視するポストを中心に、期待感を持たせる顔ぶれになったことも相場の支えになりそう

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