(ブルームバーグ):ニューヨークの高級レストラン「ル・ジャルディニエ」を運営するバスティオン・コレクションがマイアミのビジネス街にある高層ビル「830ブリッケル」の最上階、54階と55階に会員制クラブとレストランをオープンする。
同ビルには、マイクロソフトやヘッジファンド運用のシタデル、投資会社トーマ・ブラボーといった企業が入居する。テナント企業は自動的に入会へ招待されるが、入会金2万5000ドル(約380万円)と年会費5000ドルが必要となる。
830ブリッケルを開発したOKOグループの最高経営責任者(CEO)で、アマンリゾーツのオーナーでもあるブラッド・ドロニン氏は、新たなクラブ「セイア」について、新型コロナウイルス禍による富の流入で成長を遂げたこの都市に見られる「同じ規模の野心」を体現していると述べた。
「常に新しいものを求め続けるこの街には、真に洗練された大都市型クラブの伝統が欠けていた」とドロニン氏は声明で語った。
高級なオフィスクラブの開設は、不動産市場のデータが高級物件への支出減少を示す中でも、マイアミには今後も安定して富が入り続けるとの見通しに支えられている。
830ブリッケルはコロナ禍中にマイアミへの移転・拡張を模索した企業にとって格好の拠点となった。開発は2019年に始まり、2024年に完成。入居を希望する企業が殺到し、上層階で最後に残されたオフィススペースは、フロリダ州の商業用賃貸契約として史上最高額で成約した。
ミシュラン2つ星レストランをマイアミで唯一運営するバスティオンは、来年初頭にセイアと会員制の「セイア・クラブ」を併設して開業する予定。レストランはコンテンポラリーイタリアンを専門とし、176席を備える。マイアミの中心街とビスケーン湾を一望できる眺望が特徴だ。
招待制のクラブは法人テナントを優先するが、会費の割引は行わない。55階に設けられる会員専用ラウンジは、日中は主にビジネスミーティングの場として、夜はライブ音楽や深夜のDJセットを楽しめるクラブ空間へと姿を変える。
原題:Miami Office for Citadel, Microsoft Gains $25,000 Members Club
(抜粋)
--取材協力:Sam Hall.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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