サウジアラビアは、イスラム教の聖地メッカのグランドモスクに隣接するエリアで大規模な開発プロジェクトを計画している。メッカを近代化し、巡礼者を年間で新たに数百万人受け入れることを目指す。

開発プロジェクト「キング・サルマン・ゲート」は礼拝エリアや住宅施設、ホテル、商業施設などを備える計画だ。面積は1200万平方メートルに及び、ニューヨーク・マンハッタンの約4分の1広さに相当する。

国営サウジ通信(SPA)は、同国の政府系ファンド(SWF)、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)傘下の「RUA AlHaram AlMakki」が同プロジェクトを担うと報じている。

プロジェクトの推計コストや完成時期について詳細は明らかになっていない。2036年までに30万人余りの雇用創出が見込まれるとSPAは伝えた。

ホテルの運営会社や住宅のオーナーは、大きなリターンを得る可能性がある。イスラム教徒は生涯に一度、ハッジと呼ばれる大巡礼を行うよう求められているためだ。

サウジは、国際資本の流入で経済発展を加速させるため、メッカとメディナで外国投資の規制を緩和してきた。

首都リヤドやジッダでは外国人による不動産所有ルールの見直しも進めている。聖地のメッカとメディナについては特別要件が引き続き適用される見込みだと、SPAは報じている。

原題:Saudi Arabia Plans Mega Mecca Expansion to Tap Pilgrim Gold Rush(抜粋)

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