米航空大手ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスの7-9月(第3四半期)の利益は市場予想を上回った。同社はブランドへの忠誠心が高い顧客層とプレミアムシート需要が、年内の業績の下支えとなるとみている。

15日の発表資料によると、10-12月(第4四半期)の調整後1株利益見通しは3-3.50ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均(2.82ドル)を上回った。

2025年通期利益については、従来のガイダンスの上限に達するとの見通しを示した。ユナイテッドは7月時点で、通期の調整後1株利益を9-11ドルと見込んでいた。

ユナイテッドと同業デルタ航空は、格安航空会社との差別化と急増する高級旅行需要の取り込みを狙い、プレミアムサービスを強化している。こうした戦略が奏功し、米主要航空会社の業績は年初来の航空需要低迷による打撃から持ち直している。

7-9月期の調整後1株利益は2.78ドルと、ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均(2.66ドル)を上回った。ユナイテッドによると、エコノミークラスの需要回復とプレミアムシートの販売好調が寄与したという。

一方、同四半期の営業収入は152億3000万ドル(約2兆3000億円)で、市場予想(152億8000万ドル)をわずかに下回った。

ユナイテッド株は15日の米株式市場時間外取引で一時1.8%安の102.20ドルを付けた。年初来では約7%上昇しており、デルタ株の上昇率(2%)を上回っている。

スコット・カービー最高経営責任者(CEO)は決算発表時の発表資料で10-12月期について、「経済と需要が改善する中で、大きな上振れ余地がある」と指摘。顧客層の維持・拡大に向けた取り組みと機材投資が経済的混乱の影響を和らげているとの認識を示した。

同社は、10-12月期の営業収入が四半期ベースで過去最高に達する見込みだとしている。

原題:United Sees Resilient Demand as Premium Travel Drives Profit (2)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.