(ブルームバーグ):米アップルは15日、自社開発の新型半導体「M5」を搭載した「iPad Pro」「Vision Pro」、エントリーモデルの「MacBook Pro」を発表した。年末商戦を前に主力製品を刷新する。
3製品はいずれも外観は現行モデルと同じだが、プロセッサーが初めてM5チップに置き換えられた。このチップは計算処理速度とグラフィックス性能、人工知能(AI)関連処理のいずれにも向上をもたらすとアップルは説明している。

各製品の最低価格は据え置きで、タブレット端末のiPad Proは999ドル(約15万円)、ノートパソコン(PC)のMacBook Proが1599ドル、複合現実(MR)ヘッドセットのVision Proは3499ドルのまま。
iPad Proには自社開発の無線チップ「N1」と通信モデム「C1X」が新たに搭載され、Vision Proには新しいヘッドバンドが追加された。

今回の製品刷新は、先月の主力スマートフォン「iPhone」最新シリーズ発表に続くもので、アップルの製品ラインアップを補完する狙いがある。同社は先月、「iPhone 17」とより薄型の「iPhone Air」を発表したほか、「AirPods」や「Apple Watch」の改良版も同時に投入している。
アップルの最新デバイスは15日から同社ウェブサイトで予約注文を受け付けており、店頭販売は22日に始まる。
アップルによると、M5チップを搭載した新型iPad ProのAI性能は、前世代の「M4」モデルを3.5倍上回るという。より高性能なチップにより、アップルのタブレットは多くのハイエンドノートPCをしのぐ性能を発揮する見込みだ。
先月リリースされた基本ソフト(OS)「iPadOS 26」で待望のマルチタスク機能が改善されたこともあり、iPadユーザーはようやくその高い処理能力をより実用的に活用できるようになる。

原題:Apple Launches iPad Pro, Vision Pro and MacBook Pro With M5 Chip(抜粋)
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