米ゴールドマン・サックス・グループは年内に追加の人員削減を実施する方針を社員に伝えた。業務全体でのコスト削減を進めると同時に、人工知能(AI)がもたらす成長機会を取り込む狙いがある。

ブルームバーグ・ニュースが確認した14日朝の社内文書によると、同社は「年末まで人員増を抑制する」とし、「全社的に限定的な役割削減」を計画している。

それでも同社の広報担当者、ジェニファー・ズッカレリ氏は電話取材に対し、通年での人員増を見込んでいると述べた。同社の従業員数は9月末時点で4万8300人と、前年より約2000人増加している。

今回の文書では、新戦略「OneGS 3.0」の立ち上げも告知され、AIによる業務効率の向上が成長の鍵になるとの認識が示された。顧客の口座開設、融資プロセス、規制報告、ベンダー管理などの分野におけるAI導入は「数年にわたる取り組みになる」とされている。

デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)、ジョン・ウォルドロン社長、デニス・コールマン最高財務責任者(CFO)は社内文書で「AIの活用が可能な領域を見極めるにはまだ初期段階にあるが、こうした変革的な技術によって得られる効率性向上は、業務目標に反映させるべきだということが次第に明らかになってきた」と述べた。

さらに「AIの可能性を最大限に生かすには、全業務におけるスピードと柔軟性をより高める必要がある」とし、「単にプラットフォームを再構築するだけでは足りない」と付け加えた。

原題:Goldman Tells Staff It Will Cut More Jobs as AI Saves Costs (1)(抜粋)

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