フランスの高級ブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが14日発表した7-9月(第3四半期)売上高は、市場予想に反して増加に転じた。消費者が「モエ・エ・シャンドン」のシャンパンや「ディオール」の香水などへの支出を拡大したことが寄与した。高級品需要の低迷が和らぎつつある兆しがうかがえる。

グループ全体の売上高はオーガニックベースで前年同期比1%増加。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想は同0.7%減だった。主力のファッション&レザーグッズ部門の売上高は2%減となったが、市場予想ほどの落ち込みとはならなかった。

LVMHの米国預託証券(ADR)は一時7%余り上昇。高級品業界の代表銘柄であるLVMHに回復の兆しが見えることで、業界全体に対するセンチメントを押し上げる可能性がある。

世界最大の高級ブランドグループであるLVMHは、長引く需要低迷に直面してきた。とりわけ、成長をけん引してきた中国市場での減速が響いていた。しかし、中国を含む地域の売上高は7-9月は前年同期比2%増と、1-6月の9%減から持ち直した。

2年半にわたり売上低迷が続いていたワイン・スピリッツ部門も、シャンパンやロゼワインの販売回復が寄与し、増収に転じた。

原題:LVMH Returns to Growth With Fashion Unit Proving Resilient (1)

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