(ブルームバーグ):次の首相は自民党の高市早苗総裁か、野党の統一候補として名前の挙がる国民民主党の玉木雄一郎代表か。来週にも召集される臨時国会での指名選挙に向け、自民、立憲民主両党による多数派工作が始まっている。
立民の安住淳幹事長は国民と日本維新の会との幹事長会談後に、3党の党首会談を15日午後に実施したい考えを明らかにした。その上で、公明党も含めた4党での連携にも意欲的な姿勢を示した。
連携の鍵を握るのは野党間で隔たりのある安全保障、原子力発電所の利活用を含めたエネルギー政策、公明党が連立離脱の理由とした「政治とカネ」を巡る対応だ。各党の主張を整理した。
安全保障政策
- 国民:自衛のための打撃力(反撃力)保持、集団的自衛権行使を一部容認した平和安全法制について、成立時の手続きなどに問題あるとしながらも同法制を前提に日米間の体制が整備されていると容認
- 立民:安保法制について「違憲部分を廃止」と主張
- 維新:「積極防衛能力」を整備、集団的自衛権行使の要件を明確化
- 公明:安倍晋三政権下で与党として自民と平和安全法制を策定
- 自民:防衛力を抜本的に強化
エネルギー政策
- 国民:原発の再稼働・リプレース・新増設や核融合等で安定的な電力確保
- 立民:原発の新増設は認めない、地元合意ないままの再稼働は認めない
- 維新:原発の再稼働などでエネルギー自給率を向上
- 公明:再生可能エネルギーの主力電源化
- 自民:高市総裁は次世代革新炉の早期実装など主張
政治とカネ
- 国民:企業・団体献金の受け皿を政党本部・都道府県組織に限定
- 立民:企業・団体献金を禁止
- 維新:企業・団体献金を禁止
- 公明:企業・団体献金の受け皿を政党本部・都道府県組織に限定
- 自民:企業・団体献金の透明性向上
(第2段落に情報を追加して記事を追加します)
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