米カリフォルニア州の原子力スタートアップ、ラディアント・インダストリーズは、第2次世界大戦中に米国が主導した原子爆弾開発プロジェクト「マンハッタン計画」の拠点跡地の一つに原子炉製造工場を建設する計画だ。

同社の13日の発表文によると、同工場は来年初めに着工予定で、2028年までに小型原子炉の生産を開始する見込み。テネシー州オークリッジの建設予定地は、1940年代には原子爆弾に使用する濃縮ウランの製造拠点だった。

ラディアントの創業者兼最高経営責任者(CEO)のダグ・バーナウアー氏は発表文で、「かつてマンハッタン計画の最初の拠点だった場所が、今度は可搬型原子炉の初の生産拠点になる」と述べた。その上で「2028年には工場で製造した最初の原子炉を出荷し、数年以内に年間12基以上を生産できる体制を整える計画だ」とした。

ラディアントは、工場で製造可能な次世代原子炉の開発を進める新興企業の一社。こうした原子炉は従来よりも低コストかつ短期間で製造できるが、工場製造方式は米国ではまだ実績がなく、同社が開発する出力1メガワットの「Kaleidos(カレイドス)」システムの生産には規制当局の認可が必要だ。

同社によると、オークリッジの施設は米国で初の小型原子炉の量産拠点となる。

原題:Nuclear Startup to Build Reactor Plant at Manhattan Project Site(抜粋)

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