マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

新たな始まり

イスラム組織ハマスは生存していたイスラエル人の人質を解放した。トランプ米大統領はパレスチナ自治区ガザの将来を協議するエジプトでの首脳級会議で、「われわれは誰もが不可能だと言っていたことをやり遂げた。ついに、中東に平和が訪れたのだ。これからは再建の始まりだ」と述べた。ただ、停戦はなお不安定で多くの重要課題は未解決のまま。イスラエルのカッツ国防相は、ハマスが「13日までに遺体を引き渡す」との約束を履行していないとし、「遅延や意図的な回避は、合意の重大な違反と見なし、相応の対応を取る」と警告した。

米中首脳会談

ベッセント米財務長官は引き続き、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による会談の実施を想定している。一方で、中国によるレアアース輸出規制強化に対する報復措置については、あらゆる選択肢があると警告した。FOXニュースとのインタビューで「トランプ氏は韓国で習氏と会う予定だ」と述べた。週末には米中間で「実質的なコミュニケーション」があったとも発言。また、今週ワシントンで開催される国際通貨基金(IMF)および世界銀行の年次総会にあわせて、中国当局者との「スタッフレベルの会合」も行われる予定だと明かした。

AIで新たな合意

OpenAIはブロードコムとの間で、人工知能(AI)向けカスタム半導体とネットワーク機器の共同開発で協力することに合意した。OpenAIはコンピューティングインフラを強化する野心的な取り組みをさらに進める。ブロードコムにとっては、急成長するAI市場に深く関与していく道が開けたことを意味する。ブロードコムの株価は一時11%上昇。OpenAIはエヌビディアやAMDとも同様の契約を結んできたが、これまでの2社と異なり、ブロードコムとの合意には投資や出資の要素は含まれていないとしている。

100億ドルの混乱

経営破綻した米自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループのパトリック・ジェームズ最高経営責任者(CEO)が辞任した。同社の突然の経営破綻を受け、世界中の金融機関に痛みが広がっている。ジェームズ氏の辞任により、複雑かつ不透明な財務構造を解きほぐすという難題は、暫定CEOに就くチャールズ・ムーア氏に引き継がれることになった。同氏は発表文で「当面の最優先事項は安定性と信頼性の確保だ」と述べた。同社は破産申請した時点で、ウォール街の一部大手金融機関に総額100億ドル(約1兆5200億円)超の負債を抱えていた。

米銀が決算発表へ

米政府閉鎖の影響で雇用統計など重要データの公表が遅れる中、米大手銀行が今週発表する決算は経済の現状を読み解く新たな手掛かりとして、普段以上に注目を集めそうだ。米サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスと自動車部品メーカーのファースト・ブランズが最近破綻したことで、クレジット分野にひびが入っているのではとの懸念も市場にはある。また、関税問題に関する各行トップの見解にも注目が集まる。

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