アマゾン・ドット・コムは13日、年末商戦に向けて25万人を採用する計画を発表した。これは過去2年と同水準。ホリデーシーズンの雇用市場が全体としては控えめな中、同社の採用規模は際立っている。

アマゾンの発表によると、採用枠には、フルタイム、パートタイム、季節雇用の職種が含まれる。一時雇用の平均時給は19ドル、正規職の平均は23ドルだという。

一方、米民間再就職会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのリポートによれば、今年の小売業界全体での季節雇用は50万人を下回る見通しで、実際にそうなれば2009年以来の低水準となる。ターゲットなど一部の大手小売業者は、今季の採用人数を公表していない。同リポートによれば、同社は昨年10万人の季節労働者を採用する計画を明らかにしていた。

輸送・倉庫分野の季節雇用も、4年連続で減少が見込まれているという。

同社のシニア・バイス・プレジデント、アンディ・チャレンジャー氏は「現時点での控えめな発表を見る限り、企業は季節需要が大幅に高まるとはみていない」と指摘している。

一方、今年も電子商取引の伸びは実店舗を上回るとみられている。アドビの推計によれば、米国のオンライン支出は11月と12月で2534億ドル(約39兆円)に達し、前年比で5.3%増加する見通し。

ただし、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が9月に発表した調査では、消費者は関税に伴う価格上昇と労働市場の弱まりを背景に、全体的なホリデー支出を抑える意向を示している。

原題:Amazon Aims to Hire 250,000 Holiday Season Workers, Same as 2024(抜粋)

--取材協力:Jaewon Kang.

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