中国は米国に対し、追加関税で脅しをかけるのをやめ、未解決の問題について貿易合意を目指して協議を進めるよう求めた。 トランプ米大統領が新たに表明した対中措置を踏まえたものだ。

中国商務省は12日の声明で、米国に対する最近の措置は必要かつ防衛的な行動だったとした上で、米国が行動を続けるなら、中国も権益を守るために相応の措置を講じると警告した。

トランプ氏は10日、中国に対して100%の追加関税を課すほか、「あらゆる重要ソフトウェア」を対象に11月1日から輸出規制を導入すると発表した。その数時間前には、中国の習近平国家主席との会談中止をほのめかしていた。

中国は、米船舶への新たな港湾使用料の導入、米半導体大手クアルコムを対象とする独占禁止法調査の開始、さらにレアアース(希土類)など重要鉱物の新たな輸出規制も発表していた。

中国商務省は声明で「高関税での脅しを繰り返すのは、中国との正しい付き合い方ではない」とし、「中国は米国に対し、誤った行為をできるだけ速やかに是正するよう求める」と述べた。

9日の発表によると、特定の中国産のレアアースを微量でも含む製品を輸出する業者は今後、輸出許可証が必要になる。国家安全保障上の理由だとしている。レアアースの精製や磁石製造に用いる一部の装置や技術も管理対象となる。

商務省は12日、これらの輸出管理措置は輸出禁止ではなく、規定を満たす申請は承認されると説明した。措置発表前には、二国間の輸出管理対話メカニズムを通じて関係国・地域に事前通告していたという。

また同省は、中国はこうした措置が産業・サプライチェーンに及ぼす影響を事前に十分評価しており、影響は極めて限定的との認識を示した。さらに、世界の産業・供給網の安全と安定をよりよく維持していくため、各国と輸出管理に関する対話や意見交換を強化する意向を表明した。

原題:China Tells US to Back Off on Tariff Threats, Urges More Talks(抜粋)

(声明の内容や背景を追加して更新します)

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