(ブルームバーグ):トランプ米大統領は10日、中国の習近平国家主席と会談する「理由はない」と述べ、中国からの輸入品に対して「大幅な関税引き上げ」を警告した。レアアース(希土類)に関する中国の「敵対的な」輸出規制を理由に挙げた。
「2週間後に韓国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で習主席と会談する予定だったが、もはやその理由はないように見える」と、SNSに投稿した。
さらに米国が検討している対抗措置の1つとして「中国からの輸入品に対して大幅な関税引き上げ」があると指摘した上で、「他にも複数の対抗措置を真剣に検討している」と述べた。
今回の発言により、APECでの米中首脳会談を含めた今月下旬のトランプ氏によるアジア歴訪の日程だけなく、中国が米国産大豆の購入を拒んでいる問題を巡る交渉についても不透明になった。
トランプ氏の発言を受けて米中の貿易摩擦激化が懸念され、米国株は下げに転じた。円は対ドルで一段高となり、一時151円台後半に上昇した。
これに先立ち、中国は米国船舶が中国の港に寄港する際に特別料金を課す方針を明らかにしたほか、米半導体大手クアルコムによるイスラエルのオートトークス買収について、競争法上の調査に着手したと発表していた。
中国はまた、レアアース(希土類)および関連技術に関して輸出規制を強化する方針を示した。
原題:Trump Says He Sees ‘No Reason’ to Meet Xi, Threatens New Tariffs(抜粋)
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