(ブルームバーグ):投資に関する国際資格を認定するCFA協会が8月に実施した認定証券アナリスト試験で、レベル2(第2段階)の合格率が10年平均を下回った。
同協会の9日の発表文によると、8月のレベル2試験の合格率は44%。5月の同試験は54%、昨年11月は39%だった。5月試験を含めた過去10年のレベル2試験の平均合格率は46%。

レベル2試験を初めて受験した人の合格率は52%と平均を大きく上回った。一方、過去に1回以上受験を先延ばししていた人の合格率は28%にとどまった。CFA協会によると、他のレベルでも、試験を先送りした受験者は低調な結果となっている。
8月のレベル2試験では世界の459カ所の会場で計9898人が受験した。レベル2より下位のレベル1試験も同月に行われ、今週の発表によると、合格率は43%と10年平均を上回ったが5月と2月の結果より低かった。
CFA資格は金融業界で評価の高い国際認定資格だ。しかし大規模言語モデル(LLM)が最終段階のレベル3試験を数分で解ける水準に達するなど、人工知能(AI)の進化がCFA資格保有者の職務の将来に影を落としている。
ただ、同協会の教育部門マネジングディレクター、クリス・ウィース氏は発表文で、「CFAプログラムは基礎的な判断力、倫理観、職業上の意思決定力を養えるよう作られている。これはアルゴリズムで再現できない」と指摘した上で、「高度なLLMが試験に合格したとしても、CFA資格者に求められる文脈理解、倫理的姿勢、職業的責任感を備えていることにはならない」と説明した。
原題:CFA Level II Pass Rate Drops to 44%, Below the Decade Average(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.