(ブルームバーグ):トランプ米大統領は20日、来年11月に行われるニューヨーク州知事選の共和党候補として、同州南東部ロングアイランド・ナッソー郡のブルース・ブレークマン行政長官を支持する意向を表明した。
前日には、ブレークマン氏と同様にトランプ氏の長年の盟友の1人である同党のステファニク下院議員が、知事選出馬からの撤退を発表していた。
トランプ氏はブレークマン氏について、「MAGA(米国を再び偉大に)」運動をずっと推進し、「最初から私と共に歩んできた」と自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿。同氏が州経済の成長を促し、減税に取り組むだろうとコメントした。
ステファニク氏(41)は、民主党の現職ホークル知事に対抗する共和党候補として広く本命視されていたが、ブレークマン氏が立候補したことで構図が変わった。知事選からの撤退に加え、来年の中間選挙で下院選への再出馬もしないというステファニク氏の判断は予想外のものだった。
ただ、ステファニク氏にとって選挙戦の前途は厳しい状況にあった。16日公表されたシエナ・リサーチ・インスティテュートの世論調査では、誰に投票するかの質問で、ステファニク氏はホークル知事に19ポイントの差をつけられていた。
ブレークマン氏(70)は2021年、ナッソー郡の行政長官に選出され、警察官の採用拡大や移民対策を巡る連邦当局との連携に注力してきた。トランプ氏は5月、ブレークマン氏の行政長官再選への立候補を支持したが、ニューヨーク州知事選の共和党候補指名については特定の候補に肩入れせず、ステファニク、ブレークマン両氏の双方を評価していた。
ニューヨーク州知事選への出馬を先週表明した際に公開されたブレークマン氏のキャンペーン動画では、同州が「長年にわたり民主党に支配されてきた」とし、「税金や光熱費、犯罪の急増を招いているホークル知事のリベラルな政策と正面から闘う強い共和党候補が必要だ」と訴えていた。
シエナの世論調査によれば、ブレークマン氏もホークル知事に25ポイントの大差をつけられており、民主党の牙城であるニューヨーク州の知事選で共和党が直面する厳しい現状があらためて浮き彫りになった。
一方、ホークル知事は20日、X(旧ツイッター)への投稿で、来年の知事選の共和党候補に「トランプ氏が自ら選んだ追従者を支持した」と指摘した。
原題:Trump Endorses Blakeman for NY Governor After Stefanik Drops Out(抜粋)
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--取材協力:Jennifer A Dlouhy.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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