ジーンズブランド「リーバイス」で知られる米衣料品メーカー、リーバイ・ストラウスは9日、通期の業績見通しを引き上げる一方で、関税の影響が顕在化し始めていると警告した。

同社株は時間外取引で一時7.9%下落。9日の通常取引終了時点では今年に入り42%上昇していた。

2025年11月期(24年12月-25年11月)の増収率予測は約3%と、従来の最大2%から上方修正された。6-8月(第3四半期)の調整後1株利益は34セントと、ブルームバーグ集計の市場予想平均を上回った。

ハーミット・シン最高財務責任者(CFO)はインタビューで、6-8月期に入り「関税の影響を感じ始めている」と述べた。ただ、粗利益率でみた収益性は改善したという。

リーバイによると、値上げのほか、より収益性の高い販路を通じた販売拡大が粗利益率の押し上げに寄与した。同社は引き続き中国製品に対する30%の米関税を織り込む一方、他の国・地域については関税率見通しを従来の10%から20%に引き上げた。

米国では関税引き上げの懸念から多くの小売業者が在庫を積み増しており、リーバイはすでに年末商戦向け商品の70%を確保している。

6-8月期の売上高は15億ドルで市場予想と一致。米州およびアジア地域の販売が予想を上回ったほか、アスレジャーブランドの「ビヨンドヨガ」も予想以上に好調だった。

通期の調整後1株利益見通しは1.27-1.32ドルと、前回予想から2セント引き上げられた。アナリスト予想平均は1.31ドルだった。

原題:Levi Warns of Tariff Impact, Blunting Higher Sales Outlook (1)(抜粋)

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