加藤勝信財務相は10日の閣議後会見で、足元の為替動向について「一方的、急激な動きがみられる」と述べた。自民党の高市早苗総裁が誕生して以降進んできた円安をけん制した。

加藤財務相は、為替市場の過度な変動や無秩序な動きを見極めるとした上で、「為替はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要」との認識を繰り返した。足元の動きが「過度」かどうかについては明言を避けた。円安については、プラス面とマイナス面の双方があるとも説明した。

10日の円相場は1ドル=153円付近で推移。9日の海外時間には、高市氏が日本のテレビ番組で、「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」と発言して円買いが強まる場面があったが、その後8カ月ぶり安値水準に戻っている。市場で為替介入の可能性が意識され始める中、通貨当局者からの情報発信に注目が集まっている。

加藤財務相はまた、13日から米ワシントンで始まる国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会など一連の国際会議に出席するかどうかは、国内外の諸情勢を考慮した上で判断すると語った。

その他の発言

  • 株価は内外の経済状況など、さまざまな要因によって市場で決まる
  • 国内外の経済・金融市場の動向について引き続き注視していく

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