(ブルームバーグ):10月第3週(14-17日)の債券市場は長期金利に上昇圧力が加わりそうだ。高市早苗自民党総裁の下で連立政権の行方が不透明なことを受け、投資家の手控え姿勢が強まる。外国為替市場で円安が進み、インフレ加速や日本銀行の早期利上げが意識されることも相場の重しになる。
市場参加者の見方
◎アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎シニア債券ストラテジスト
- 連立の行方に不透明感が強く、相場の方向感を見定めにくい
- 高市氏の利上げに慎重な姿勢は変わっていないので、10月の利上げは難しいだろう
- 利上げ時期は円安がどこまで進むかにかかっている
- 多くの市場参加者が注目する155円まで進めば、12月利上げの可能性が高まり、長期金利は1.7%を明確に超えるだろう
- 新発10年債利回り予想レンジ1.65-1.75%
◎明治安田アセットマネジメント債券運用部の大崎秀一シニア・ポートフォリオ・マネジャー
- 連立の行方が定まらないとポジションを取りにくい
- 来週は政局を巡るヘッドラインに振らされる展開になるだろう
- 10月の利上げはなさそうだが、円安が一段と進めばインフレ高進への懸念から金利全般にネガティブに働く
- 新発10年債利回り予想レンジ1.6-1.75%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 13日:米債券市場は休場(コロンブスデー)、株式は通常取引
- 14日:パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長、全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次総会で基調講演
- 15日:主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(16日まで)
- 16日:田村直樹日銀審議委員が沖縄県金融経済懇談会で講演と会見
- 17日:内田真一日銀副総裁が全国信用組合大会であいさつ
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