6日、今年のノーベル生理学・医学賞が発表され、大阪大学特任教授の坂口志文さんらが選ばれました。
坂口志文さんにノーベル賞 「制御性T細胞」とは
6日夜、拍手で迎えられた大阪大学の坂口志文特任教授。
大阪大学 坂口志文 特任教授
「今回、このような形でノーベル賞をいただくことになりまして、非常に大変光栄に思っております」

ーー受賞の知らせを受けて、まず誰に?
「長く家内と一緒にやってまいりましたので、もちろん家内が喜んでくれる、そのように思っておりましたし。研究は1人ではできませんので、学生諸君、また共同研究者の方々、そういう一緒に、長い間いろんな方と一緒に仕事をしてきましたので、そのような方々に感謝しております」
日本時間の6日午後7時前に発表された今年のノーベル生理学・医学賞。
スウェーデン カロリンスカ研究所
「2025年のノーベル生理学・医学賞をメアリー・ブランコウ氏、フレッド・ラムズデル氏、坂口志文氏に授与すると決定しました」

免疫学の分野で優れた業績を上げたことが評価され、アメリカの研究者2人と共同受賞が決まりました。
大阪大学 坂口志文 特任教授
「私のやってきた研究といいますのは、免疫反応をいかに制御するか」
坂口さんは滋賀県出身の74歳。京都大学医学部を卒業後、愛知県がんセンターなどを経て、1979年から「制御性T細胞」の研究に取り組んできました。
「制御性T細胞」とは、どんなものなのでしょうか。

通常、私たちの体に細菌やウイルスが侵入すると、免疫細胞が攻撃を始めます。しかし、免疫細胞は時に、働きすぎて正常な細胞にも攻撃を加えてしまうことがあります。このような“免疫細胞の働き”を制御するのが「制御性T細胞」です。
まだ薬などへの実用化は始まっていませんが、今後、アレルギーやがんの治療などへの応用が期待されています。

大阪大学 坂口志文 特任教授
「臨床の場で役に立つと、そういうふうに、もう少し発展してくると、何らかのご褒美もあるかもしれないと思ったが、この時点でこのような名誉をいただくのは非常に驚きであるし、光栄に思っております」
日本人のノーベル生理学・医学賞の受賞は2018年の本庶佑さん以来、6人目の偉業。会見中には総理から祝福の電話も…

石破総理
「本当に世界に誇る立派な研究を本当にありがとうございます。おめでとうございました」