米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は、インフレ率が依然として目標を上回る一方で労働市場は軟化しているとし、FRBが2つの課題を同時に抱えていることへの懸念を改めて示した。

ジェファーソン氏は3日、自身の見通しを巡る不確実性は特に高いと指摘。ただホワイトハウスの政策が最終的に決定されれば、そうした不確実性は和らぐとの見通しも示した。この日の講演は、9月30日の会合での発言とほぼ同内容だった。

ジェファーソン副議長は、フィラデルフィアのドレクセル経済フォーラムで講演。事前に配布された原稿によれば、「そうした政策の変更が最終決定され、それらの経済への影響を判断する時間が増えるにつれ、米経済を巡る広範な不確実性の一部は和らぐと予想している」と述べた。

また「今後の政策金利の道筋に関しては、入手するデータや変化する見通し、そしてリスクバランスに基づき、金融政策の適切なスタンスについて評価を続けていく」と発言。「政府の政策や経済への影響に関する情報も考慮し、精査する」と付け加えた。

講演後の質疑応答では、現在の政府機関閉鎖とそれに伴う経済統計発表への影響が、FRBの判断を大きく妨げることはないとの認識を示した。

ジェファーソン氏によれば、当局者らは民間部門のデータや企業・家計調査など幅広い情報源を活用でき、それらによって経済の全体像を把握できるという。政府機関閉鎖の影響で、3日に予定されていた雇用統計の発表は行われなかった。

「私は職務を遂行するのに十分な情報を得られていると感じており、10月会合に臨む前には十分な情報を把握できていると期待している」とジェファーソン氏は述べた。

原題:Fed’s Jefferson Again Cautions on Risks to Inflation, Jobs Goals(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.