(ブルームバーグ):マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
職員解雇へ
トランプ政権は今週、政府機関閉鎖を利用して連邦職員を速やかに解雇する方針だ。ただ、つなぎ予算で民主党に譲歩を迫る強硬策には、政治的に裏目に出るリスクもはらむ。関係者によれば、米行政管理予算局(OMB)のボート局長は下院議員らに対し、一部の連邦機関が1-2日以内に職員の解雇に踏み切ると発言。ホワイトハウスのレビット報道官は会見で、職員のレイオフは「2日以内、差し迫っている」と述べた。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)とシエナ大学が9月30日に発表した世論調査によると、米登録有権者の26%が、政府閉鎖の責任を共和党に、19%が民主党にあると回答。33%は双方に同じ責任があると答えた。
即時解任認めず
米連邦最高裁判所は、クック連邦準備制度理事会(FRB)理事の即時解任を認めるよう求めていたトランプ大統領の要求を退けた。今回の決定に反対意見を示した判事はいなかった。これにより、少なくとも最高裁が来年1月の口頭弁論後に判断を下すまで、クック氏は職にとどまることが可能になる。FRBへの影響力拡大を狙っているトランプ氏にとっては打撃だ。FRBは次回10月28-29日に会合を開き、追加利下げの是非を議論する。その後の会合は12月9-10日、来年1月27-28日に予定されている。
予想外のマイナス
9月のADP民間雇用者数は予想に反して減少。ベースにする米労働統計局のデータに通常より多数の欠損値があり、この要因がなければ、雇用者の伸びは調整前より若干良かった可能性が示唆されたという。ただ、雇用創出が失速しているトレンドに変わりはないとADPは説明した。この統計を受け、金融市場では年内2回の利下げ織り込みが強まった。9月の米製造業活動は7カ月連続で縮小。受注が減少し、製造業が勢いを欠いていることを示す材料がさらに増えた形だ。
株価急伸
半導体インテルの株価が急伸。ニュースサイトのセマフォーは、同社が受託生産(ファウンドリー)の顧客としてアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)を加える方向で協議していると報じた。AMDは現在、半導体製造の大部分を台湾積体電路製造(TSMC)に委託している。インテル株は経営再建計画への期待を背景に、年初来で約80%上昇。
制裁強化へ
主要7カ国(G7)はウクライナでの戦闘を終わらせようとしないロシアに対し、制裁の大幅強化で合意に近づいている。オンラインG7財務相会合に出席した加藤勝信財務相は、ロシアへの圧力強化について議論したと記者団に説明。日本も引き続き対応していく方針を示したと述べた。一方、ロシアは新たな民営化メカニズムに基づき、外国資本の資産を国有化し、迅速に売却する可能性があると関係者が明らかにした。欧州が凍結しているロシア資産の活用に踏み切った場合の報復措置だという。
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